お迎えの前に
フクロモモンガは夜行性で樹上生活をする動物なので飼育環境やケアに工夫が必要です。そこでお迎えの前に必要な用品等を紹介していきます。
飼育環境の整備
- 適切な温度管理: エアコンを設置し、28度前後の適温を維持できるようにします。
- 静かな環境: 騒音の少ない場所を選びます。
- 昼夜のリズム: 昼と夜の区別がつけられる環境を整えます。
ケージ
フクロモモンガはよく動き回るので縦に広いケージが適しています。高さが重要で(高さ60cm以上、床面積50cm2以上)が理想です。金網ケージとアクリルケージのメリットデメリットを紹介します。
金網ケージのメリット
- 通気性が非常に優れているため、ケージ内の空気がこもりにくく、湿気や匂いがたまりにくいです。フクロモモンガは湿度や空気の質に敏感なため、常に新鮮な空気が循環する環境は健康維持に役立ちます。
- 金網の構造はハンモックやおもちゃ止まり木などを簡単に固定できるためケージ内に多様な遊び道具や登るためのアイテムを容易に設置できます。またジャングルジムのように壁をつかんで登り降りができフクロモモンガにとって快適な環境を提供できます。
- 金網ケージは耐久性が高く長期間使用できます。
金網ケージのデメリット
- 金網ケージは通気性が良い一方で、保温性が低いというデメリットがあります。フクロモモンガは温暖な環境を好むため、寒い季節や冷暖房を使う室内では、温度管理が難しくなりがちです。この場合、ヒーターや布でケージの一部を覆うなどの対策が必要です。
- 金網ケージでは、フクロモモンガがケージ内で動き回る際に、尿や糞が金網を通して外に飛び散ることがあります。周囲が汚れるのを防ぐために、ケージの周りに飛び散り防止用のカバーを設置するか、壁から離して設置する必要があります。
- フクロモモンガが金網に登ったり、動き回ったりする際に金属音が発生することがあり、特に夜行性のフクロモモンガが夜中に活動すると、騒音が気になる場合があります。ケージ自体や付属のアイテム(ハンモック、回し車など)に静音対策が必要です。
アクリルケージのメリット
- アクリルケージは密閉性が高く温度や湿度を安定させやすいです。フクロモモンガは温かい環境を好むためアクリルケージは特に冬場やエアコンを使う季節に最適です。
- アクリルはツルツルとした表面を持っているため汚れや糞食べかすなどが付きにくく簡単に拭き取ることができます。尿や糞が外に飛び散ることも少ないため周囲の汚れが気になりません。
- アクリルケージは透明度が高くフクロモモンガの様子を360度から観察することができます。金網ケージのように視界が遮られることがないためケージ内の動きや健康状態を常に把握でき飼い主にとっての視覚的な楽しみもあります。
アクリルケージのデメリット
- アクリルケージは保温性が高いというメリットがありますが、逆に言えば熱がこもりやすいというデメリットもあります。特に夏場はケージ内が暑くなりすぎることがありフクロモモンガにとってストレスや健康リスクとなる可能性があります。温度管理には注意が必要で夏場は冷却対策(冷房や冷却シート)を取る必要があります。
- アクリルケージは通常、金網ケージに比べて高価です。透明度が高く美しい見た目を保つための素材として加工が必要なため価格が上昇しやすいです。コスト面での負担を考慮する必要があります。
- おもちゃや止まり木の設置が難しい。金網ケージとは異なりアクリルケージには直接おもちゃを引っ掛ける場所が少ないためです。
寝床
- 巣箱やポーチはフクロモモンガが寝たり安心して隠れたりする場所として重要です。布製や木製のものが一般的です。私は汚れたら洗える布製がおすすめです。2週間に1度位洗います。
餌入れ・水入れ
- 餌入れとこぼれにくい水入れ(給水ボトルタイプ)が必要です。
餌
- 専用のペレットフードや、新鮮な果物・野菜、昆虫などが餌として必要です。
- フクロモモンガ用の栄養補助食品(ミルク、カルシウム、ビタミンD3のサプリメント)も考慮しましょう。ミルクはおやつとしても使用できます。
温度管理
- フクロモモンガは温暖な気候を好むため、室温が維持できるようケージ用のヒーターを準備しましょう。その際はサーモスターター(温度を自動的に調整するための装置)もセットで使用した方がいいです。温度設定をしておくと自動でヒーターのスイッチがOn/Offになります。
- デジタル温度計(25°C~28°Cを維持)
遊び道具
- 運動不足を防ぐため、フクロモモンガ専用の回し車を設置すると良いでしょう。通常のハムスター用ではなく静音タイプの大きめのもの(理想は30cm以上)が適しています。
- フクロモモンガは知的な動物なので知育玩具や登ったり掴んだりできるおもちゃを用意してあげるとストレス発散になります。プラスチック製だと丸洗い出来るので清潔でおすすめです。
止まり木・ステージ
- フクロモモンガは木の上を移動する習性があるため、止まり木・ステージなどをケージ内に設置してあげると良いです。止まり木が爪とぎになっている物もありますので爪切りの回数が減ります。また木製だと臭いが染みつくのでステンレスがおすすめです。
床材
- ペットシーツやウッドマットなどケージの底に敷くものが必要です。フクロモモンガは匂いに敏感なので無臭で安全な素材を選びましょう。
その他
ケージのレイアウト
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